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骨粗しょう症(骨粗鬆症)による脊椎圧迫骨折から引き起こされる腰痛高齢化社会に伴って増えている「骨粗しょう症(骨粗鬆症)」。これが原因となって引き起こされる「脊椎圧迫骨折」。 さらには、圧迫骨折から慢性の腰痛に発展してしまうなど、これは、自覚症状が無かったりする事も多い為、高齢者の腰痛としてやっかいなものの一つです。 このページでは、原因としてなぜこうなるのか?と、いうメカニズムから、周囲の方に注意して頂きたい痛み方のポイント、病院での検査やお薬、食事の事なども解説しています。 さらに、最近では高齢者だけでなく、若い女性〜閉経前後の女性にも骨粗しょう症がみられます。この為の予防改善のヒントなどもあわせて解説しております。 又、最後には、実際に骨粗しょう症にからんだ脊椎圧迫骨折をなされた高齢者の方々の治療体験談や質問もご紹介しております。
= 目次 =
■ 高齢者の方に多い腰痛。「骨粗しょう症による脊椎圧迫骨折」とは?まずはじめに、「骨粗しょう症」とは、加齢にともない骨の強度がもろくなってしまった状態の事をさす病気です。 又、「骨粗しょう症」は、初期段階では自覚症状がない為に進行してしまうので注意が必要です。 ここで覚えておいて頂きたい事は、「骨粗しょう症=腰痛」では無いという事です。 「骨粗しょう症」だけでは、通常、腰痛症状はおきませんが、骨粗しょう症が原因で引き起こされる「脊椎圧迫骨折」によって、脊柱が曲がってしまう(前かがみの状態で背中が曲がってしまう)変形してしまう事によって、慢性的な腰痛症状に発展してしまいます。 高齢者の腰痛の原因には、脊柱管狭窄症など様々ですが、この骨粗しょう症が原因で引き起こされる「脊椎圧迫骨折」は、本人自身が気づきにくい事があったり、放置してしまったりする事があるので、注意が必要です。 では、なぜ?骨粗しょう症で圧迫骨折がおこるのか?原因を説明致します。 骨粗しょう症で、骨の強度が弱くなった背骨(椎体)に、衝撃が加わると、左図のように背骨(椎体)が、上下から押しつぶされるような形で圧迫骨折してしまうのです。 その結果、骨がつぶれたり変形したりするなどが原因で、腰痛を引き起こしてしまいます。 又、先にも書いた通り、骨粗しょう症とは、「骨の強度がもろく」なっている状態で、解りやすく言ってしまえば、「骨がスカスカ」なってしまっている状態ですから、「軽く転んでしまった」「尻もちをついいた」「重いものを持ち上げた」など、少しの衝撃でも簡単に椎体が骨折してしまうので注意が必要です。 さらに注意したいのが、一度圧迫骨折をが起こると、繰り返しやすくなります。これによって要介護状態になる人もいるので、「初期治療」をしっかりする。また、「転びやすい環境を見直す」などの注意もしましょう。
・ 高齢者だけではなく、「閉経前後」の女性も注意して!女性の骨量は、男性よりも少なく、骨粗しょう症に占める女性の割合は男性に比べ圧倒的に多く、全体の80%近くをしめているとの事です。 又、閉経期を迎えると、ホルモンのバランスが崩れる(女性ホルモンの分泌低下)と共に、骨密度の急激な減少がおこります。 ですので、高齢者にかかわらず、閉経前後の女性も骨粗しょう症に注意して下さい。
■ 脊椎圧迫骨折が疑われる「症状」と「痛み」について。圧迫骨折が起こると、非常に激しい腰痛がおきますが、腰痛症状が現れないケースも多くあります。 又、高齢者の方の場合、痛みを感じずらい傾向もあり、気づかないうちに圧迫骨折が進んでしまって背骨(脊柱)が変形。→ その結果、慢性腰痛に発展してしまう事もあるので注意が必要です。 痛み(腰痛)を感じづらい高齢者の場合、家族など周囲の方々が、下記に記すチェックポイントを日頃から気にかけておき、このような事を感じたら、医療機関を早めに受診して検査を受けましょう。
チェックポイント
■ 病院での「検査」。ちなみに、病院での受診科は「整形外科」となります。(大きな病院では骨粗しょう症の専門外来もあり) 病院での骨粗しょう症の検査には、下記のものがあります。
■ 「治療法」について = 「骨粗しょう症」と「腰痛」の治療を行う。原因である「骨粗しょう症」と、結果としての「腰痛」。それぞれの治療を行います。 ※ 「運動」と「食事」については、別項目で後程、説明させて頂きます。
「骨粗しょう症」の治療〜「お薬」について。「食事療法」「運動療法」を基本に、骨を強くするための「薬物療法」が行われます。 ここでは、「薬物療法」について、簡単に説明致します。 骨は日々、形成(骨を作る骨芽細胞)と吸収(骨を破壊する破骨細胞)を繰り返していて、骨粗しょう症の場合、形成より吸収の作用が過剰になって、骨がもろくなっています。 そこで、骨を強くするために、「骨の吸収を抑えるお薬」「骨の形成を助けるお薬」「吸収と形成のバランスを調節するお薬」などが用いられます。
「腰痛」の治療「運動療法」「装具療法」「薬物療法」などの「保存療法」を基本に行われ、足に麻痺などが症状が出た場合、「手術療法」が検討されます。 「保存療法」の中心は、「薬物療法」で、痛みを和らげる内服薬・座薬、注射が用いられます。 又、「コルセット」「ギプス」を装着しての「装具療法」で、脊椎が変形するのを防ぎます。 「手術」については、上記、保存療法を行っても改善がなく、足に麻痺の症状がでるなどして日常生活に差支えが出た時に検討する事になります。
■ 「予防・改善」のヒント。 = 骨粗しょう症になりやすい人とは?誰でも、加齢によって骨量の減少はあるのですが、日常生活の不摂生や体質などで減少差がみられるようです。 下記を参考に、将来寝たきりになったりしまわないよう、改善できるものにおいては予防も含めて取り組んでみましょう。
日常生活においては・・・
その他、体質や病気などに関するものでは・・・
日常生活については、努力する事で改善可能なので、予防も含めて改善に取り組んでみて下さい。
■「食事」=カルシウムの「摂取」と「吸収」に注意。「偏食しないでバランスよく」が、基本ですが、まずはカルシウムを多く含む食事をすると共に、カルシウムの「吸収を阻害」するものや「排泄」させてしまうものに注意しましょう。 ちなみに、骨粗しょう症の方がとりたい一日のカルシウム量は、「800mg」です。
▼カルシウムを多く含む食品 「牛乳・乳製品」=牛乳・ヨーグルトなど 「小魚」=きびなご・じゃこ・桜えびなど 「野菜」=春菊・小松菜など 「海藻」=ひじきなど 「大豆製品」=木綿豆腐・がんもどきなど
▼その他 「ビタミンD」 = カルシウムの吸収を良くします。 → 鮭・サンマ・アジなどの魚類 / エリンギ・しいたけ・まいたけ・シメジなどキノコ類 「タンパク質」 = 適量とる事で、カルシウムの吸収を良くします。 → 肉・魚・卵・豆腐など ※とりすぎるとカルシウムが排泄されやすくなるので注意。
▼ 過度の摂取で、カルシウムの「吸収を阻害」「排泄してしまう」もの 「リン」 = 肉類・魚介類 「食物繊維」 = 野菜類・海藻・玄米・豆類 「ナトリウム」 = 塩 「アルコール」 = 一日の適量は、ビール中瓶1本・日本酒お銚子1本・ワイングラス2杯 以上、ぱっと見ると、カルシウムを多く含む食品と、吸収を阻害したり排泄してしまう食品が、かぶってしまう事がある事に気づいた方もおられると思われます。 大事な事は、「偏食せずにバランス良く」と心掛けましょう。
■「運動」 = ウォーキングがおすすめ骨粗しょう症の方におすすめな運動は「ウォーキング」です。 運動(ウォーキング)する事によって、「骨量維持」「骨の形成を促進」「筋肉強化」をし、骨折の原因になる転倒の予防につながります。 又、日光に当たることで、強い骨を作るのに必要なビタミンDを紫外線に作ってもらう事ができます。 昨今、紫外線による害が注目されてはいますが、「適度」に日光に当たりながらのウォーキングはおすすめです。
関連 正しい姿勢「歩き方」
■ 「体験談」を含む、掲示板に寄せられた質問と回答。ここでは、実際に「圧迫骨折」や「骨粗しょう症」に関連して腰痛に悩まれた方からの質問と回答をご紹介させて頂いております。 どれも実際に悩まれていた方からの質問ですので、下記の方々のご苦労を、治療やリハビリの参考にして下さい。
老人の骨折 : 80代 男性 数か所の腰椎骨折 母の腰痛と肩の痛み : 68歳 女性 圧迫骨折(過去40代の時に腰の骨の骨折経験あり。) 骨粗しょう症による腰痛の治療について : 84歳 女性 尻もちから腰痛〜腹痛 過去の圧迫骨折 腰椎圧迫骨折の治療 鎮痛剤について : 90歳 女性 腰痛で座位の姿勢がとれない : 86歳 女性 過去に圧迫骨折あり
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腰痛は、様々な要因でおこります。自己判断せず、必ず、医師の診断・専門家のアドバイスを仰ぎましょう。
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